最初に決めるのは「どのSNSをやるか」ではない

集客を始めようとすると、最初に「何を使うか」を考えがちです。

Instagramを始める。Xを始める。ホームページを作る。広告を出す。

でも、道具だけ決めても、「誰が、そこからどうやって申し込むのか」がつながっていなければ、お客さんは動きにくいままです。

先に作るのは媒体ではなく、お客さんが進む道です。

実際、私はSNSのやり方から入って迷いました

企業のお医者さんを始めた時、最初から今の集客の考え方ができていたわけではありません。

最初は、SNSや集客の手法をかなり見ました。

「Xをどう使う?」「SNSでは何を投稿する?」「他の事業者はどう見せている?」

そういうことを考えているうちに、他の事業者と似た言い回しになったり、調べれば出てくる「基本はこう」「こうあるべき」という話に寄ったりしました。

あとから振り返ると、集客を考えているはずなのに、自分がこの事業を始めた理由が薄くなっていました。

そこで一度、SNSのやり方から離れました。戻ったのは、「そもそも、誰の何の困りごとを解きたくて、この事業を始めたのか」です。

私が考えていたのは、経営や数字がよく分からないまま事業を始め、走りながら覚えている個人事業主や小規模事業者のことでした。経営は範囲が広く、何を聞けばいいかも分からない。セミナーを見ても難しくて諦める。最後は専門家へ丸ごと任せ、自分では経営を見られなくなる。そういう状態を少しでも減らしたいと思っていました。

1

まず、相手の困りごとをAIと詰めた

最初にやったのはSNS投稿ではありません。サービスを届けたい人が、どこで困り、何を知りたいのかをAIと壁打ちしながら整理しました。

2

出せる情報は、なるべく出すと決めた

一人でも多くの事業者が、自分の力で立ち上がる材料にできるなら、自分が持っている情報やノウハウはできるだけ出そうと考えました。

3

その結果、ブログ・資料・講習会・SNSになった

ブログを書き、HPに資料ライブラリを置き、講習会を作りました。SNSも「投稿すること」ではなく、困りごとへ答える入口として使うようにしました。

4

考え切るより、出して反応を見る

何が本当に役に立つかは、考えるだけでは分かりませんでした。ある程度考えたら実際に出して、検索・閲覧・質問などの反応を見て直す。今はこの繰り返しで見ています。

また一般論に寄らないよう、デスクに付箋を貼りました

一度原点へ戻っても、SNSの手法や他社事例を見ていると、また「普通はこう」に引っ張られます。

デスクの付箋に書いているのは、「事業をはじめた理由は?」です。

答えを固定して貼っているのではなく、迷った時に毎回この問いへ戻るために置いています。

一般論を減らし、実体験を出し、初心者の疑問から書くようにしてからは、「何を発信すべきか」を以前ほど考え込まなくなりました。自分が持っている強みや思いを、その人の役に立つ形で出せばいいと考えられるようになったからです。

集客の最初に必要だったのは、SNS選びより「誰の何の困りごとへ答えるのか」を決めることでした。

集客は、まず1本の道を作る

最初は、この4つをつなぐ

01

誰に?

どんな人に来てほしいか。

02

どこで知る?

その人が自分を見つける入口。

03

次に何を見る?

内容や値段を確認できる場所。

04

どう申し込む?

連絡・予約・購入など最後の一歩。

まだ実際のお客さんがいなくても構いません。

ひとまずこの流れで考えれば、何が足りないかを確認できます。

架空例|この一人サロンなら、最初の1本道はこう作れる

これは架空の例です。

来てほしい人:近隣の20〜40代で、待ち時間や担当者変更が苦手な人

知る場所:SNSの施術例や店舗情報

次に見る場所:料金・予約可能日・施術内容

申し込む:予約フォーム

まずは「SNS・店舗情報 → 料金や施術例 → 予約」という1本をつなぎます。

自分の業種で読み替える
  • サロン型:本文の「SNS・店舗情報→料金や施術例→予約」を、自分のお客さんが進む道として見ます。
  • 仕入れなしのサービス型:投稿・検索・紹介→サービス説明→問い合わせ・申込、のように置き換えます。
  • 仕入れあり型:店頭・検索・SNS→商品・メニュー確認→来店・購入、のように置き換えます。

1|まず「誰に来てほしいか」を1人分だけ考える

難しいターゲット分析から始める必要はありません。

たとえばこの架空サロンなら、「近所で通えて、毎回同じ人に相談できるサロンを探している人」のように、一人のお客さんを具体的に思い浮かべます。

年齢や性別を細かく決めることより、その人が何に困って、何を探しそうかが分かる方が先です。

「正直、誰でもいい」と思うなら、それでも始められます。 すでにお客さんがいるなら最近来た1人。まだ誰もいないなら、「この人なら使うかも」と今思い浮かぶ1人で十分です。最初から理想のターゲットを決め切る必要はありません。

2|その人は、どこで自分を知りそう?

次に、その人が自分のことを知る場所を考えます。

紹介で知る人もいます。検索する人もいます。近所を歩いて看板を見る人もいます。SNSで見つける人もいます。

入口の例

  • 知人・既存のお客さんからの紹介
  • Google検索やGoogleマップなどの検索
  • Instagram・XなどのSNS
  • 店頭・看板・チラシ・名刺
  • 地域のイベント・商工会・取引先などの接点

大事なのは、全部使うことではありません。

「来てほしい人なら、まずここで知りそう」と思える入口を一つ選ぶことです。

3|知った後、次に何を見ればいい?

入口だけあっても、その次が分からないと止まります。

SNSで知ったなら、プロフィールからサービス内容を見られるか。紹介されたなら、検索した時に何をしている人か分かるか。お店を見つけたなら、料金や営業時間を確認できるか。

ホームページがまだなくても、最初から立派なものを作る必要はありません。

プロフィール、簡単な案内ページ、予約ページなど、「何をしていて、自分に関係があるか」を確認できる場所が一つあれば、道はつながります。

4|最後に、どう申し込める?

最後に、「お願いしたい」と思った人が何をすればいいかを決めます。

問い合わせフォーム、予約ページ、電話、DMなど、方法は商売によって違います。

ここでも大事なのは、選択肢を増やすことではありません。

初めて来た人が「次にここを押せばいい」と分かることです。

最初から全部の集客方法をやらなくていい

「どこが当たるか分からないから、全部やった方がいい」と思うかもしれません。

でも、最初からSNSを複数運用し、広告も出し、ホームページも作り込むと、どこからお客さんが来たのか分かりにくくなります。作業も増えます。

まず一つの入口を作って、反応を見る。

それで足りなければ、次の入口を増やす。

集客方法の数より、「お客さんが申し込むまでの道が一つ見えているか」を先に確認します。

1本の道は、こんな形で十分

地域のお店

検索 → 店舗情報 → 予約

Google検索やGoogleマップで知る → 営業時間・料金を見る → 電話や予約ページへ進む。

オンラインのサービス

SNS → プロフィール → 問い合わせ

投稿で知る → プロフィールからサービス内容を見る → 問い合わせへ進む。

紹介が多い仕事

紹介 → 案内を見る → 連絡

知人から名前を聞く → ホームページや案内資料で確認する → 連絡する。

どれが正解という話ではありません。

自分の商売で、来てほしい人が一番自然に進めそうな1本を作ります。

自分の最初の1本道を書いてみる

まず5分だけ

4つを1行でつなぐ

来てほしい人 → 最初に知る場所 → 次に見る場所 → 申し込む方法

まだ決まっていない場所は「?」で大丈夫です。

たとえばこの架空サロンなら「近所で同じ施術者に相談できる店を探す人 → SNS・店舗情報 → 料金や施術例 → 予約」という流れで、まず考えてみます。

「?」になった場所が、今いちばん先に作る場所です。

まとめ|集客は、媒体を増やす前に1本の道を作る

最初は、この4つがつながれば十分です。

01

誰に来てほしい?

一人分の困りごと・探している状況を考える。

02

どこで知る?

その人が自分を知りそうな入口を一つ選ぶ。

03

次に何を見る?

内容・値段・自分に関係があるかを確認できる場所を作る。

04

どう申し込む?

問い合わせ・予約・購入など、最後の一歩を一つ分かるようにする。

一本つながったら、実際に動かしてみます。そこで「お客さんが来ない」となった時は、次にその道のどこで止まっているかを確認します。

次の記事

お客さんが来ない時、まず何を見ればいい?

最初の1本道を作って動かした後、「来ない」となった時は、知る → 興味を持つ → 申し込む のどこで止まっているかを確認します。

ここから先は、必要な方だけ

次の記事以外の選択肢

1本道を書けたなら、まずその形で試して大丈夫です。

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